2023.12.01 [ ブログ ]
商業施設に出店するには!
目次
「大型商業施設ならではの設計・施工の流れ」
ショッピングモールへの出店検討からオープンまでの設計と施工は、以下のような流れが一般的です。
なお、各ステップの具体的なプロセスは施設や出店状況、地域によって異なる可能性がありますので参考の流れとしてください。
1.出店検討および計画立案:
・市場調査: 他のテナント、ターゲット市場、競合他社の分析などを行います。
・テナント賃貸契約に関する検討: 賃料、ランニングコスト、将来の売上見込みなどを想定し出店の見通しをたてます。
2.契約交渉:
・商業施設・ショッピングモールの担当者と交渉を行います。
出店希望の営業形態、エリア、時期、希望面積などを伝え、それを基に施設側が案内可能な案件を提示してくる形をとることが多いようです。
契約条件や内装仕様、賃料、契約期間他を検討し、諸条件が折り合えば、定期建物賃貸借契約を結ぶことになります。
3.建築資料や施設側ルールの確認:
・施設オープン時やリニューアル時など、複数店舗が一斉に工事をする場合などは、内装設計説明会・出店者説明会が開かれることがあります。
内装設計・工事計画の細かなルール(内装設計指針書)や工事計画の注意点、出店までのスケジュールや具体的な提出資料の説明などをそこで確認できます。
この時点で設計会社が決まっていれば、同席してもらうことで店舗内装設計や工事計画をスムーズに進めやすくなることもあります。
各説明会が開かれない場合(テナント単体での工事など)は、個別に施設側と打ち合わせをして、各種資料を確認していくことになります。
4.設計段階:
・設計会社との協力: 出店する店舗の設計を行います。
内装設計説明会等で受け取った資料を基に、現状の建物状況を確認するために設計会社と現場調査を行います。
希望のデザイン・店内の陳列・スペースの使い方・顧客の流れ等を考慮したレイアウトを計画できるよう、設計会社と打ち合わせし、各種図面を設計してもらいます。
また希望予算の打ち合わせや、概算見積もりを出してもらう場合もあります。
5.設計の承認と許認可:
・商業施設・ショッピングモールから承認を得るため、基本設計図を提出します。
この提出期限は出店者説明会などでスケジュールが提示されており、守る必要があります。この基本図を施設側がチェックし、場合によっては修正のチェックバックが来ることもあります。
施設から承認が出ないと工事を進めていくことはできません。
営業する業種・内容によっては、各種行政機関(防災に関しては消防署、飲食店の場合は保健所、屋外看板(屋外広告)に関しては自治体など)と打ち合わせ・各種申請作業を行う場合もあります。
6.施工業者決定:
・C工事(大型商業施設で借主が施工会社の選定、および工事費用の負担を行うと定められた工事)で施工を担当する建設業者を選定します。
見積りを提出してもらい選定、契約を締結します。なお、500万円以上の内装工事は、内装仕上工事の建設業許可を持った業者に限定されます。
施工業者決定後は、各種選任届や申請書類を施工業者から施設側に提出しますが、この手続きも一般的な店舗工事と大きく異なる点です。
・並行して基本設計図に対して内装監理室からのチェックバックの修正や、予算調整のための仕様変更(VE)など、詳細設計を進めることがあります。工事着工前の設定された期日までに、これらの変更を反映した「実施設計図」を用意し、施設側(内装監理室)に提出します。
7.着工:
・施設側から実施設計図・各種申請書類に承認が出てから、着工となります。工事期間中、施工業者は工事監理を行います。
8.各種検査とお引渡し:
・大型商業施設や営業する店舗の種類によってルールは異なりますが、竣工前に内装監理室による検査や、諸官庁の立ち入り検査(防災設備:消防検査、飲食店:保健所、風営法に関わる店舗用途なら風営検査として警察署等)が行われる場合があります。
そこでのチェックを受け、是正項目がある場合は、対応していきます。これをクリアしないとオープンできないため、注意が必要です。
9.竣工・お引渡し:
・お引渡し時には、施主様がチェックする竣工検査を行います。
不具合や気になる点、調整してほしい点は是正工事として依頼します。
また、実施計画時に予定していなかったが追加してほしい点が出てきた場合などは「追加工事」を契約し、実施することもあります。
・工事完了後は、大型商業施設の内装監理室に、竣工図・完了後の書類を提出します。
提出物は、竣工図面を製本する場合やデータを添付するもの、竣工写真の添付が必要な場合など、施設によってさまざまです。
10.オープンまでの準備~オープン:
・店舗のお引渡し後は、オープンまでの準備として「機器およびシステムのインストール」「試験運転及びトレーニング」などを順次行っていきます。
・店舗が正常に運営できることが確認されたら、いよいよオープンです。マーケティングおよびプロモーション活動を開始し、顧客を引き込みます。
これらのステップは一般的な流れであり、プロジェクトの複雑さや特定の要件によって変わってくることがあります。
地元の法令や建築基準、ショッピングモールの規則などにも留意しながら進めていくことが重要です。
株式会社ディックは、これらの大型商業施設・ショッピングモールで豊富な設計・施工実績があり、申請や図面作成等にも精通しております。
また、設計・施工をワンストップで担っているため、決定から作図・施工までスピーディにお客様の店舗つくりを真摯にサポートしてまいります。
大型商業施設の出店に興味を持たれましたら、ぜひご一緒に成功を目指しましょう。
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